2009年4月10日金曜日

ペンダコ

ここのとこ一週間ばかり、曲書きの為に鉛筆を握りしめています。
自分でもかなり筆圧が高いなぁ、と思うのですが、案の定右手中指にぽっこり。
固くなった分だけ良いフレーズが書けるようになればいいのだけど・笑。
まだまだ勉強途中なので想い描いた音を完全に再現出来ていないですが、
それでも、自分の中で鳴っている数々の音を一つ、一つ、
真っ白な譜面に落としていくのは楽しいです。

Macを立ち上げてLogicで打ち込んでいけば、鉛筆握るよりも数倍速く書き終える。
考えてみれば15年近く、毎日の様に使用してきたツールであるが故、
ほぼ、この道具を使う事にかけて頭を働かせる事が無いのも当然なのでしょうか。
と言っても全ての機能を使っている訳では無く、今日まで使った事のない機能が
今更必要な機能だとは思えないですけど。

両方の手法で曲を書いてみると、圧倒的に譜面から書いた方が良いのも事実。
なんでだろうなぁ。
やっぱりMacを使う作曲って行き当たりばったりなフレーズが多いのかな。
手書きだと、何度も何度も頭の中で歌っては消し、消しては歌う作業を繰り返します。
こうやって生まれたフレーズは、やっぱり成熟されているってことなのか。
音楽の神様が微笑んでくれると一筆で、って事もありますが、
これが中々の照れ屋さんでしてね、彼女:)


さて、今週中に数点のスコアを書かなければいけません。
既に先週末に書いた曲の手直しと、別解釈のモノを1〜2パターン。
とても幸運な事に、自分がある意味劇伴作家を志す切っ掛けとなった関連作品に
音楽を付けられる、といった大変なお話を頂いたので、朝も夜も譜面を書いています。
具体的な作品名等はまだ明かせませんが、作品に対する想いを綴ったら
本になるんじゃナイノ?と思う程、大好きな作品なのでまたの機会に。
お話を頂いたのが先週金曜日だから、一週間前の自分はまだ知らないんですねー。
何らかの形で皆様へお聴かせ出来る機会が出来るよう、頑張ります。

現時点で、制作者サイドが意図した方向でのアプローチを1点。
ただどちらかと言うと叙情的な色が強い感じに受けるので、
もう少し内面を表しつつ、舞台設定やその世界の歴史を感じ取れるアプローチも
提示してみようかな、と思っています。
既に大まかなフレーズと構成は完成しており、個人的には後者の方が絵にも
ピッタリはまっていると思うので、もう少し整理して説得性を持たせてみようかな、と。

この辺りは、さじ加減が非常に難しいのですが、
次に生み出す曲の主題となるべく、今回は敢えて「オシゴト」と「個人の解釈」を
提示してみようと思います。
制作者の方々はとても作品を丁寧に作る方々なので、作品を通しての意思疎通も大切です。
「トマトソースでパスタ作ってみて」と言われてオーダー通りに作るのは、
お仕事として当然のこと。
でも、春野菜が旬だから菜の花で別のメニューも用意しました、と言うアプローチ。
どちらのお皿も美味しく作らなくては駄目なので大変ですが、楽しいです。
今週半ばで一つの制作が落ち着いたので、今週末はじっくり向き合えます。
今から音楽の神様降ろしをしておかねば!

といっても、神様〜神様〜ってやってる時って、良い曲浮かばないのも不思議。

The Muse visits during composition,not before.
と、映画評論家のRogerEbertが言っていた。

なるほど。
音楽に向かう姿勢が真摯になる程、こちらに微笑んで下さるのですね。
愛い奴。


頂は高く険しい。
近道はせず、一つ一つ音符を紡いでいくとします。



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